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写真論、写真史を考える写真ギャラリーです。是非ご覧ください。

定着方法

カメラが準備できれば、あとはフィルム(感光剤)を待つだけである。ある種の銀の化合物が光によって黒変する事実は、ドイツのJ・H・シュルツやスウェーデンのC・W・シェーレの研究によって、18世紀中に確かめられていた。イギリスのT・ウェッジウッドは1802年に、硝酸銀を塗った紙をカメラ・オブスキュラに入れて、風景を写しとろうとした実験の結果を発表した。残念ながら定着のプロセスが完成していなかったので、像はすぐ消えてしまった。ここまでくれば、写真の発明はあと一歩である。19世紀の初めの頃から、何人かの発明家が、苛烈な発明レースを繰り広げた。ちょっぴり才能があって、運がよかったのがタゲールだったわけだ。