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都市の精神

-世紀末の断章

絵になるもの、それはやがて眼前から消えてしまうもの、屑屋が拾う見捨てられ、棄てられようとするものである。そこにはいままさに失われようとするそのものの意味の総量が満ちていて石化していたものが消滅の時を控えて飛翔しようと溶解を始めているもの。
 行き方知れずになることがわかっているものを指の一押しで長期的かつ明瞭に定着することを可能にしたのが写真であり、写真は不断に行き方知れず、生み出す都市を凝固させ一種の死の擬態としてとらえることができる道具である。